2016.5.31教えて!サチコ先生 『外国意匠調査』
(宮川)ちょっとちょっと響子ちゃん、本間先生を見て! 魂が抜けちゃってるわ!
(響子)うわ~、なで肩っぷりが半端ないんですけど、大丈夫ですかね~。
最近、調査のお仕事が忙しそうですもんね。
あ、そういえば宮川センセーも、最近外国の意匠調査やってましたよね。 私にもやり方教えてください!
(宮川)いいわよ! 今日は「教えて!サチコ先生」ね。
響子ちゃん、日本の意匠を調査する時の、テキスト検索と日本意匠分類を使ったやり方はマスターしたわね?
じゃあ、外国調査の時はどんな情報が必要だと思う?
(響子)うーん、外国での意匠分類かなぁ~
(宮川)そうね、日本みたいに国独自の意匠分類を採用している国もあるけど、意匠にも国際分類があって、
「国際意匠分類」や「ロカルノ分類」って呼ばれていて多くの国で採用されているのよ。
響子ちゃん、「ロカルノ協定」について調べてみて。
(響子)ぽちぽちっと・・・
「ロカルノ協定」は意匠の国際分類を定めた協定で、平成26年に日本で発効しました・・・
あ、日本は最近加盟したっぽいですね。
(宮川)そう、日本は2015年5月にハーグ協定に加入して、意匠の国際登録出願ができるようになったのは知ってるわね?
それに合わせてロカルノ協定にも加入したのよ。
日本の意匠公報では、1998年4月からは、日本意匠分類と共にロカルノ分類についても参考情報として併記されてたわね。
アメリカも日本と同様に独自の意匠分類で運用しているけど、公報にはロカルノ分類が併記されているのよ。
(響子)なるほど~ ロカルノ分類って調査の時に便利そうですね!
(宮川)そうなのよ。だけど、今のところ、J-PlatPatでは、ロカルノ分類での調査はできないし、アメリカや韓国など、独自の分類を採用している国では、
ロカルノ分類だけの調査では検索漏れが出てしまう可能性があるから、やっぱりその国の分類を使って調査した方がいいわね。
特許庁のホームページでは、日本⇔韓国、日本⇔米国の意匠分類の対照表が載っているから、調査を行う時は確認しましょうね。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/isyou_bunrui.htm#rokaruno
(響子)実際のロカルノ分類ってどうなってるのかな~っと。
・・・ロカルノ分類って、32の類(クラス)と、219の小類(サブクラス)で構成されてるみたいです。
(宮川)日本の意匠分類が13のグループ、77の大分類、3196の小分類で構成されているのに比べると、分類の構成がかなり粗いわよね。
ロカルノ分類と、日本意匠分類との対照表が特許庁ホームページに出てるから見てみましょう。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/isyou_bunrui.htm#rokaruno
(響子)日本ではデザインの特徴によって細かく区分分けされている物品も、ロカルノでは全部「09-01」に入っちゃってるんですね・・・。
(宮川)そうなのよ・・・だからロカルノ分類で調査すると、ヒット件数が多いのなんのって・・・。
(響子)ですよね・・・。
(宮川)そういう時は、物品名のテキスト検索と掛け合わせて絞り込むのも手です。
調査対象の意匠に付与されている分類コードを漏れなくピックアップすること、これがきっちりできれば、仕事の半分は終わったも同然よ!
(響子)ふぅ~ 対照表を見てたら目がチカチカしてきました~ ・・・って本間先生
・・・あ、泣いてる?
(宮川)いい文献が見つかったのかしら。よかったよかった。
(響子)本間先生ファイトです~!
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